
英国人建築家フォスターにより改修されたドイツ連邦議会(旧帝国議会)
大戦後、西ドイツは仮の議事堂をボンに設け、この帝国議会は旧西ベルリン側に残ったのですが、平和希求の博物館として使用されていました。そして東西ドイツの統一後、再びこの旧帝国議会がドイツ連邦共和国議事堂として使用されるようになりました。その際の改修設計は旧敵国である英国の建築家ノーマン フォスター卿(Sir Norman Foster)により1995年−1999年の間に行われました。第二次大戦中はドイツから英国本土へロケットを打ち込み、英国はドイツの敗戦が決定的になってからドレースデン、ライプチッヒ、ケーニスベルクなど主要都市に徹底的な爆撃を加えました。お互いに憎しみ会う中、ドイツの重要建築の修復を英国人建築家に依頼すると言う事は大変な決断と勇気があったわけです。

ドイツ連邦議会前に建つナチ政権の犠牲になった国会議員の名前と所属政党、殺害日を刻印した鉄製哀悼碑
ドイツ連邦議会の前にはナチ政権により犠牲となった、国会議員名前とその所属政党(主に共産党)と殺害された年月日が刻印された鉄製の碑が建てられています。議事堂の近くには「ドイツを恐れることは無い」(Keie Angst vor Deutschland)と書いた碑がありますが、これを見るドイツの若者は「誰が今のドイツを恐れるのだ?」と笑います。

ドイツ連邦議会近くにある石碑「ドイツを恐れる必要は無い」