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2008年06月30日

フェルバッハ(Fellbach)の住宅展示場(4)

日本の住宅展示場では壁の中の配管がどの様に納まっているかまでは見せていません。ドイツでは日曜大工が盛んで、自分で配管工事の修理くらいするのは当たり前です。そこで、住宅販売に際しても配管の収まりも示して顧客に納得して貰う必要があります。配管の収まりを示した例をいくつかご紹介します。

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洗面器、便器周りの給排水管、通気管の収まりを見えるようにして展示をしています。

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便器と洗面器の給排水管、通気管の取り付けを示したいます。右は便器を取り付ける前の状態を示しています。

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水栓器具も多くの選択の可能性があることを展示場内で示しています。

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給排気の間で、全熱交換を行うことも良く行われます。そのための全熱交換機の収まりを示しています。最近の日本の住宅にも設備されていますが、最初から天井裏に収納されていて見ることが出来ない場合が殆どです。

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2008年06月23日

フェルバッハ(Fellbach)の住宅展示場(3)

ドイツの冬期は非常に寒いので、暖房技術は進んでいます。温水暖房が一般的ですが、最近の住宅展示場で見られる放熱器はデザイン性に富むものが多くなっています。温水暖房は蒸気暖房、空気式暖房に比べ放射成分による放熱が多いので、快適性に富みます。これはゲルマン人が永く使用してきた陶製放熱器のカッヘルオーフェン(Kachelofen)の伝統をくみます。陶製放熱器も懐古調の波に乗ったのか、最近よく展示されています。


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最近ではデザイン性に富む放熱器が多くなっています。これは温水暖房の放熱器ですが、タオルを掛けておくと乾燥し、入浴後これで体を拭くのは気持の良いものです。

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やはりデザイン性に富んだ温水暖房用放熱器です。タオルが掛けられます。

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この放熱器は温水用放熱器と鏡が一体化しています。お出かけ前に服装のチェックなどに利用出来ます。

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この放熱器はタオルも掛けられ、姿直しの鏡も付いています。

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昔ゲルマン人に好まれて使用されたカッヘルオーフェンを近代化した暖炉です。昔はカッヘルオーフェンを中心とした家族のだんらくがありました。薪が主な燃料だったのですが、最近はドイツの薪を使用して林業の活性化を図り二酸化炭素排出削減を行おうという運動が盛んです。
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2008年06月16日

フェルバッハ(Fellbach)の住宅展示場(2)

フェルバッハだけでなく、ドイツの住宅展示場では展示されている住宅で見えない部分、例えば外壁や屋根の斷熱はどのようになっているかを模型を作って示しています。外壁の部位によって斷熱の使用が異なる場合はその数だけ模型が置いてあり、ドイツ人の几帳面さに頭が下がります。

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羊毛で作った繊維系断熱材(手前)と古紙から作った断熱材が使用されています。

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これは直接断熱材を示す物ではありません。建物はPutzと呼ばれる雨は外壁内に入れないが、室内からの水蒸気は外へ出す仕上げ剤を使用しています。その中がどの様になっているかを示しているものです。このタイルの下が断熱材になっています。

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奥の方はガラス繊維断熱材です。手前は木毛繊維斷熱板です。多くの建築材料は生産の段階で多くの二酸化炭素を排出します。木は製造の段階は森林で成長している時で、逆に二酸化炭素を吸収しています。この間伐材などで、作る断熱材が環境に優しいとして流行しています。

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コンクリート系のプレハブメーカーはコンクリートと発泡スチレンの組み合わせで展示を行っています。

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大手プレハブメーカーであるオカ−ル社も非常に厚い断熱の模型を展示していました。
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2008年06月09日

フェルバッハ(Fellbach)の住宅展示場(1)

ドイツにも住宅展示場があります。各住宅メーカーが比較的広い土地に住宅を纏めて展示をしています。

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Fellbachの住宅展示場には太陽熱利用の住宅が多く展示されています。日本に比べ高緯度にあり、日照条件の悪いドイツで自然エネルギー利用に努力している事に敬意を表せざるを得ません。

これから住宅を建てようとするご夫婦が子供連れでやってくるというケースが多いようです。

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この住宅は太陽光発電も取り入れています。

各住宅にはメーカーの説明員が配備され、要求に応じて詳しく説明をしてくれます。敷地には子供の遊び場や、レストランもあり、一日掛けて見学をしても価値のあるものです。

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この住宅では屋根からの採光を狙っています。しかし夏は暑くて仕方がないでしょうから、屋根の採光ガラスを遮蔽できるようになっています。住宅は外斷熱が施されています。

ここではStuttgartの郊外Fellbachの住宅展示場を紹介します。
場所はHöhenstr.21,70736 FellbachTel.0711/952710です。休日はなく毎日午前11時から18時まで開場しています。

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この建物に密着した温室を付設温室と呼びます。太陽熱利用のパッシブ的手法の代表です。ドイツではこれを冬の庭(Wintergarten)と呼びます。確かに冬にはよいのですが、日本のような夏の蒸暑地域では夏期の対策が必要になります。

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屋根の採光と付設温室を用いています。ここでは夏の対策として付設温室に外付のブラインドを設けています。日本では突然台風が来る、春先の埃を問題にするなどで、ブラインドをガラスの内側に設けます。外付ブラインドの方がブラインドが吸収した太陽熱を室内に持ち込まないので、合理的です。
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2008年06月02日

アンペルマン(信号男)

東西ドイツの合併で法律や多くの規則は旧西ドイツのものが残り、旧東ドイツのものは消滅しました。しかし信号の場合旧東ベルリンは単なる緑・赤でなく、アンペルマン(信号男)と呼ぶ人の形を用い市民から親しまれていました。これが最近西ベルリン側でも採用されるようになっています。さらに昔1965年頃はドイツの信号は緑に相当するものは"Geh(行け)"、"Halt(止まれ)"が用いられていました。ドイツ語を理解しない外国人が交通事故を起こしたことからこれは廃止されました。

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緑の信号を意味するアンペルマン(信号男)

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赤を意味するアンペルマン(信号男)
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