
「ホロコースト記念館」の上に軽気球が浮かんでいました。
ここには様々な高さの黒いお墓のようなコンクリート塊が並んでいます。ここの地下には展示場があり、いかにヒトラー、ナチズムが残酷であったかを公開しています。そして多くの学生が教員に引率されここを訪ねます。

ホロコースト記念館では「死体を示す」パフォーマンスも
ドイツでは終戦40周年記念日に当時のヴァイツエッカー大統領が「本日は祝日ではない・・・歴史に盲目になるものは現実にも盲目になる」という趣旨の演説を行い、また2005年1月ナチの絶滅収容所が解放された60周年記念日にシュレーダー前首相は「戦争を知らない世代もこのユダヤ人大量虐殺の記憶から目を離すべきでない・・」と演説を行いました。「この記憶がドイツ国民のアイデンテイテイの一部をなしているからである」とも述べています。

ベルリン、ユダヤ博物館(建築家ダニエル・リーベスキント(Daniel Liebeskind)設計)
ベルリンには建築家ダニエル・リーベスキント(Daniel Liebeskind)設計によるユ
ダヤ博物館もあります。ここではユダヤの歴史、ドイツとユダヤ人が融和していた時
代(ハイネの時代)そしてナチによる迫害と強制収容所への連行、殺害という歴史の
展示が行われています。

ユダヤ博物館にて「当店はユダヤ人にサービスしません」との看板展示
歴史への反省という点で、ドイツと日本の相違がよく指摘されてきました。わが国は植民地支配、侵略戦争の罪への反省を忘れるような姿勢を貫いてきました。これはドイツと日本の歴史教科書を比較すればよくわかります。戦後処理に関し、周囲の国と比較的うまくいっているドイツを見るにつけ、周囲の国とトラブルの多いわが国の将来が心配であります。兎も角「戦争は決して起こしてはいけない」「周囲の国々と仲良くやっていきたい」というのが戦争を知っている最後の世代である私の主張であります。