
リーゼンの客室はかってここに泊まった重要人物の名前が付いています。この部屋は12号室ですが、フリードリヒI世の部屋になっています。他にマリーアントワネットの母親であるマリアテレジアの部屋もあります。

リーゼンの客室。近代のホテルは各部屋の規格を同一にすることでサービスの効率を上げています。この宿は古すぎて、各部屋の構成は全て異なります。共通点はテレビは置かないこと、インターネットサービスは無いことくらいでしょう。
ここに私がよく宿泊するリーゼン(Riesen)と呼ぶホテルがあります。1158年に建設され現在でも営業を行っております。日本で言うと平安末期になりますから大変な事です。

リーゼンの客室です。柱、梁は太い材木が使用されています。主要構造が材木であることにより、1158年に建設されたホテルが現在でも使用されています。

リーゼンの1階受付です。天井には太い材木の梁が使用されています。
スケルトンフィルのような建て方であったため、本来無かった中央式暖房や、エレベーターを設備することが出来たそうです。このホテルは歴史に出てくる有名人が多く宿泊しています。

リーゼンの一階エントランス部分です。柱、梁の主要構造部は太い木材が使用されています。
「宿帳でもあったのですか?」とホテルのオーナー、イエルグさん(建築家でもあります)に聞きますと「宿帳は残っていないが、町役場に訪問者の記録があり、昔は町にこのホテルしかなかったのでリーゼンに泊まったのである」との説明でした。

フランクフルトからマイン河を80 km程遡るとミルテンベルク(Miltenberg)という町があります。ここにリーゼン(Riesen)という1158年に建設されたホテルがあり、現在でも立派に営業をしています。1158年と言うと平安末期ですから大変な事です。私はよくここに宿泊しますが、2006年にファッサードの大改修をしました。このように古い建物も適宜改修を行うことで、保全が行われています。

日本式で言うと4階にある食堂です。主要構造部が木造であることが分かります。

リーゼンの客室へのエントランスです。現在では右の放熱器でお分かりのように温水暖房が施されています。昔は無かったはずです。